小さな白い鈴のような花をいくつも連ねるスズランは、可憐さと上品さをあわせもつ花です。ヨーロッパでは5月1日にスズランの花束を贈ると幸せが訪れるといわれ、「幸福を呼ぶ花」として親しまれてきました。新生活、結婚、出産など、新しい門出を迎える方への贈り物にもよく選ばれます。テキスタイルデザインのモチーフとしても人気があり、裾の広がったスカートの刺繍や、やわらかなプリント柄としても映える花です。

小さな鈴がつらなる、可憐なフォルム
スズランの魅力は、細い茎に白い鈴形の小花が下向きに並ぶ姿にあります。ひとつひとつの花は小さくても、連なることでリズムが生まれ、伸びやかでありながら愛らしさを感じさせます。ぷっくりとした丸いフォルムは、刺繍でも立体感を出しやすく、レゼーデージステッチやストレートステッチの組み合わせでも美しく表現できます。
大きな葉とのコントラストも、スズランらしい美しさです。深い緑の葉が白い花を引き立て、シンプルな配色でも華やかさが生まれます。白とグリーンを基調にすれば清楚に、生成りや淡いピンクを加えればやわらかく、生地や用途に合わせて印象を変えられるのも嬉しいポイントです。実際に、スズランをワイルドフラワーの一つとしてリネンプリントに取り入れた柄もあります。

刺繍とプリントで広がる優雅な世界
スズランは、細部を大きく描かなくても花の特徴が伝わるため、テキスタイル図案に向いています。小花を規則的に連ねればリースやボーダー柄になり、茎を流れるように描けばエレガントなオールオーバー柄になります。ドレスの襟元やスカートの裾、ハンカチ、ポーチなど、小さな面積でも存在感を出せるモチーフです。

刺繍では、白い花のぷっくり感と緑の葉のシャープさの対比を活かすと、より上品な仕上がりになります。ホワイトワークのように同系色で繊細に表現すればクラシックな雰囲気に、鮮やかなグリーンを加えれば春らしい明るさが生まれます。スズランの刺繍をあしらったワンピースや小物にも、清楚で優雅な印象があります。
身につけるたびに小さな幸せを思い出させてくれる、そんな花柄です。次の作品には、白い鈴を連ねたスズランのモチーフを取り入れてみてはいかがでしょうか。

ALBAのテキスタイルデザイン事務所では、
商品の方向性を伺い、手描きの表情をつくり、デジタルで整え、実際に商品へ使用できるプリント図案へ仕上げていきます。
「自社の商品に合うオリジナル柄をつくりたい」
「イメージはあるけれど、どう柄にすればいいかわからない」
そのような段階からでも、お気持ちをお聞かせください。
- 相談・お見積もりはこちら
- 電話でのご相談:075-393-3952
執筆:代表取締役・テキスタイルデザイナー安田信之:株式会社ALBA・[ 著者情報 ]