深いオレンジとエンジ赤茶が溶け合う、土と朝焼けの色。2028年、AIが思想に追いつく時代において、Radiant Earth(ラディアント・アース)は「再生と安定」の象徴として世界を彩る枯れた大地から昇る日の出のような明るさを秘めた、新しいニュートラル。

2028年を象徴する色「Radiant Earth(ラディアント・アース)」の色の特徴
2028年の主軸トレンドカラーとして世界中で注目されている「Radiant Earth(ラディアント・アース)」。Coloroコードは017–42–31。この色は、深いオレンジとエンジ赤茶が融合した、まるで焼き上がった赤土や乾いた大地を思わせる色調です。WGSNとColoroはこの色を「reliable yet assertive new neutral(信頼性がありながら主張力のある新しいニュートラル)」と表現しています。

色の特徴としては、粘土のような質感と、焼けたレンガや夕暮れの空を連想させる暖かみが挙げられます。一見すると落ち着いたアースカラーですが、その奥には強い生命力とエネルギーが秘められており、オーガニックな素材にも、ハイテクな表面仕上げにも自然な温もりを与える万能性を備えています。この色は、単なるトレンドではなく、新たな時代の「信頼できるニュートラル」として機能します。

なぜ?2028年のトレンドカラーに選ばれたのか——社会背景と消費者マインド
WGSNとColoroがRadiant Earth(ラディアント・アース)を2028年のカラー・オブ・ザ・イヤーに選定した背景には、近年の社会が「生き残り(survival)」から「繁栄(thriving)」へと意識をシフトさせていることがあります。長引く世界的な混乱や不確実性の中で、消費者は fleeting emotions(一時的な感情)ではなく、enduring stability(永続的な安定)を求めるようになっています。
2028年は、AIが人類の思考や創造性に追いつきつつある時代。技術が成熟する一方で、人々はより「本物」「持続可能」「温もり」を重視するマインドセットへ移行しています。Stephanie Barnscher(WGSNシニアカラーフォキャスター)は、「混沌と感じられる世界の中で、レジリエンス(回復力)や繁栄といった感情へのシフトが見られ、Radiant Earth(ラディアント・アース)はその感情的マインドセットをしっかりと支える、地に足のついた信頼できるニュートラルを提供する」と説明しています。


日の出のような再生と、新時代の幕開け
Radiant Earth(ラディアント・アース)が持つイメージは、枯れた大地から昇る朝日。一見すると落ち着いた色合いながら、その奥には強い生命力と再生のエネルギーが秘められています。2028年という年は、過去の混乱や変化を経て、人類が新たに歩み始める転換点。AIの進化がもたらす効率化と、人間らしい温かみのバランスが問われる中で、この色は「安定した未来」への希望を象徴しています。

テキスタイル、インテリア、プロダクトデザインなど、あらゆる分野でRadiant Earth(ラディアント・アース)は主役として登場します。それは単なる色の流行ではなく、人々が求める「居心地のよさ」「永続性」「自然との調和」を視覚的に表現する手段。深いオレンジと赤茶のグラデーションは、夕暮れの余韻であり、同時に翌朝の日の出を予感させる色。2028年、この色とともに、私たちは新しい時代の幕開けを迎えることになります。

参考文献
- WGSN and Coloro Name ‘Radiant Earth’ 2028 Color of the Year. WWD. https://wwd.com/sourcing-journal/industry-news/wgsn-coloro-name-radiant-earth-1238864784/
- WGSN and Coloro announce the Colour of the Year for 2028. WGSN Press Release. https://www.wgsn.com/en/wgsn/press/press-releases/wgsn-and-coloro-announce-colour-year-2028
- Colour of the Year 2028: Radiant Earth. WGSN Blog. https://www.wgsn.com/en/blog/colour-year-2028-radiant-earth
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執筆:代表取締役・テキスタイルデザイナー安田信之:株式会社ALBA・[ 著者情報 ]