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四色定理とは・パターンデザイン色分けの数学的思考

隣り合うパーツの色の重複を完全に避ける場合、敷き詰められたどの隣り合う要素も同じ色にならないレイアウトを作るには「4色」以上が必要です。これは数学的定理によって証明されており、どんなに複雑な幾何学模様でも、4色あれば必ず隣り合うパーツが異なる色になるように配色できるといったものです。

領域と境界の関係を数理的に捉える

四色定理を理解する上で重要なのが「グラフ理論」という数学分野の考え方です。地図の各国や領域を「点(頂点)」、隣り合う境界を「線(辺)」と置き換えることで、地図を単純なネットワーク図(平面グラフ)として考えます。このグラフで「隣接した点が同じ色にならないように塗る」ことが、地図塗りを抽象化した問題なのです。

この観点から四色定理は、「どんな平面グラフでも4色で隣同士を異なる色に塗り分けできる」と言い換えられます。直感的には、どれほど複雑な地図においても、領域を4色以下で常に塗り分けることが可能であるという主張は、にわかには信じがたいものです。実際、この「四色定理」の完全な証明には長い年月と膨大な労力が費やされました。

4色定理の証明

1976年にアッペルとハーケンがコンピュータを使って膨大な場合分けを検証し証明し、以後の数学史で初めて「コンピュータによる証明」が必須となった例としても有名です。