古代から現代まで、水玉（ドット）柄は時代も文化も越えて人々に親しまれてきました。シンプルなのに奥深い、その魅力とテキスタイルデザインでの表現の広がりを探ります。
水玉模様の歴史と進化
水玉模様は、紀元前のメソポタミアや古代エジプトの装飾から歴史が始まり、中世ヨーロッパ、スペイン、各地でテキスタイルの文様として登場しました。18世紀ヨーロッパで大流行した後、19世紀には「ポルカドット」としてイギリスやアメリカ、20世紀にはマリリン・モンローらハリウッド女優やスペインのフラメンコ衣装などにも用いられ、時代や国を超えて普遍的なモチーフとなりました。
デザインの名脇役、ドット柄の多彩な表現力
大きな水玉はワンピースに晴れやかで大胆な印象を与え、小さな水玉は「仁丹」とも称されるほど控えめで上品な名脇役。ドットの大きさ・配列や質感によっても印象は大きく変わるため、テキスタイルデザイナーにとっては“描き方ひとつで世界が変わる”奥深いテーマです。そのバリエーションとバランスは、現代のファッションやインテリアでも欠かせない存在となっています。