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昼夜(チュウヤ)ネガポジ反転の美学:モダンなテキスタイルデザインの秘密

「昼夜(チュウヤ)」はテキスタイルデザインに欠かせない視覚トリック。背景にもモチーフが潜み、視点を変えるたびに新しい姿を現す、不思議でモダンなデザイン手法です。

抽象的な花の形と葉が重なり合う黒と白の花柄。.

視覚トリックが生むモダンな世界

テキスタイルデザインにおいて、「昼夜(チュウヤ)」と呼ばれる技法は、ネガポジ反転を利用して一つの画面に複数のモチーフを描き出すスタイルです。視覚トリックの代表的なデザイン、『ルビンの壺』は有名で中央には「壺」が、また別の視点で背景には「人の横顔」に見える構造を持ち、空間に不思議な奥行きを生み出します。

目の錯覚:中央の黒いゴブレット、あるいは見つめ合う2つの白い横顔。.

千鳥格子に隠された昼夜のエッセンス

又、「千鳥格子(ちどりごうし)」もこれにあたり、黒と白の千鳥が互いに補完しあい、視点を変えると模様全体が小鳥の群れのように舞い上がる様子を見せます。この背景とモチーフが入れ替わる構造こそ、昼夜の大きな魅力。シンプルながら動きとリズムを備え、普遍的な美しさを持つパターンに仕上げられています。テキスタイルデザインに取り入れれば、少し不思議なデザインが仕上がります。

黒と白の千鳥格子柄。抽象的な形が繰り返され、幾何学的なデザインを形成している。.