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テキスタイルデザイン・レイアウトの重要性

テキスタイルデザインの魅力はモチーフの美しさだけでなく、計算されたレイアウトに秘訣があります。 構図づくりの基本ルールと、その理由を知れば、デザインはもっと魅力的に進化します。

お花のモチーフを同じ直線上に配置しない理由

お花モチーフをレイアウトする際は、花の中心が同じ直線上に並ばないように構成します。 左の図のように配置すると全体のバランスがよく見え、自然な印象になります。 右の図のように同一線に花が並ぶと、服に仕立てたとき近距離で縦並びが強調され、癖のある見え方になってしまいます。

また、花の中心が縦や横だけでなく斜めの同じ直線上にも並ばないようにします。 左の図のように中心の位置をランダムにすると全体のバランスが整い、自然で心地よい印象に。反対に右の図は癖っぽく感じます。

あまり好まれないレイアウト4選

A. 花の顔同士を向き合わせない
花の正面同士が直接向き合うと、視点が一点集中し、不自然な緊張感が生まれます。

B. 45度より茎を寝かさない
茎の角度が45度以上になると、花が倒れているような印象となり、生き生きとしたリズムがくずれます。程よい角度を付けることで、安定感のあるレイアウトになります。

C. 隣同士の花の茎を平行にしない
茎が平行に揃うと人工的で単調な雰囲気になりやすく、動きや表情が失われます。角度に変化をつけることで、自然で柔らかな印象が生まれます。

D. 同じモチーフを同じ方向でレイアウトしない
モチーフの向きが全て同じだと、デザイン全体を見た時に一方方向に視線が動き、単調なリズムになります。

意外と知られていないテキスタイルデザインのルール

これらのルールは、テキスタイル柄が服などに仕立てられた際の印象を大きく決める重要な要素です。 モチーフの配置や角度、方向のわずかな違いが、全体の調和やリズムの違和感や単調さを作り、自然で心地よい流れを崩します。 デザインは柄特有の美しさだけではなく、構成のバランスによっても完成度が決まります。